「消息(堀田正盛宛)」
小堀遠州
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- 作家名
- 小堀遠州
- 作品名
- 「消息(堀田正盛宛)」
- 寸 法
- 本紙:29.3×55.7cm
総丈:124.5×60.3cm - 手 法
- 紙・墨
- 備 考
- ・画面左下に花押
・堀加州~堀田正盛。
江戸時代初期の大名、堀田正吉の長男。
母は稲葉正成の娘。春日局の義理の孫。徳川家光の近習に取り立
てられ、酒井重澄と並ぶ寵臣となった。家光の死去にともない慶
安4年(1651年)4月20日に阿部重次と共に殉死した。
・法眼~狩野探幽。
江戸時代初期の狩野派の絵師。
・国師~大燈国師?
本名宗峰妙超鎌倉時代末期の臨済宗の僧。
播磨の人で、京都・大徳寺を開山。
・江月~江月宗玩。
安土桃山時代から江戸時代前期の臨済宗の僧。
津田宗及の子。 - 解 説
- 【翻字】
尚々昨朝御光儀被成候御礼ニ
可致伺候と存候処ニ御下屋敷へ被成
御越候間幸あれにて可得御意と存候而
昨日御下屋敷へ被成御出之由
罷越候処ニおもひの外
承候之間彦兵衛同道いたし候而
はやく御帰被成候而御残多存候
罷越候はや御帰被成候而不得御意候
乍去ひさし出来候を見申而
御座敷之ひさし見申候一段と
罷帰候
よく御座候きりとをしの門も見申候
様子木工へ申渡候御座之間
絵之事も法眼ニ談合いたし候
明日かゝせ可申候将又内々被仰候
国師之かけものもたせ進上申候
御らんじ被成候而被遣可被下候彦兵衛
存候ことく国師のかけもの此外
御座あるましきと存候而所持いたし候
江月和尚のニて御座候を拙者むりに
ぬすみ置申候かけ物ニて御座候間
内々ハ大徳寺の孤篷庵へ遣し可申と
存候而置申候へとも民部殿之御所望
貴さま御申被成事ニ候へハとかく進上不申
事不罷成候間如此候恐惶謹言
八月廿三日 □(花押)
小堀遠江守
堀加州様 政一
人〻御中