ギャラリー創 作品紹介 「断片」

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作家名
下村良之介
作品名
「断片」
寸 法
30.0×82.0cm
手 法
紙粘土・顔料・紙・板
制作年
1976年
備 考
・画面右下印「良」
・額裏に共シール
解 説
下村良之介は1923年(大正12年)、大阪市の能楽師の家に生まれる。

父は大倉流の囃方として大鼓を打つ能楽師で、その父のもと、5歳より謡・仕舞の稽古を始める。

1935年(昭和10年)、12歳の時に京都に移り、翌年京都市立美術工芸学校に入学。
1941年(昭和16年)から京都市立絵画専門学校に学び、翌々年、年学徒動員のため繰り上げで同校を卒業。

終戦後の1948年3月に、日本画壇の退嬰的アナクロニズムに反対すると宣言して“パンリアル美術協会”が山崎隆・三上誠・星野眞吾ら京都の若手日本画家を中心に結成される。新たな芸術活動を目指していた下村良之助も同年10月、星野眞吾の推薦により大野秀隆(俶崇)とともに入会。

翌年第1回パンリアル展を京都藤井大丸で開催、日本画の革新を唱えるパンリアル美術協会がここに公にスタートする。

下村は晩年に至るまでパンリアル展を発表の中心にすえることになるが、1945年から1955年にかけてはキュビスム的な群像表現から次第に鳥にテーマを集中させ、建築用の墨つぼを使用した鋭い線描による画面へと移行していく。

1950年代後半頃から紙粘土を画面に盛り上げてレリーフ状にし、化石のような形象を表現し、独自の質感を持った強靱な作風を完成させていく。


本作品は1976(昭和51)年に制作されている。この頃、下村は大谷大学の教授を務め、またそれ以外にも、舞台芸術や挿絵など、新たな分野にも挑戦しており、芸術家として油ののった時期である。板に紙粘土、顔料、紙をつかって制作された本作品は、下村特有の立体的な質感を持っている。あたかも化石を切り抜いたかのような本作品は顔料のグラデーションが作品に深みを与えている。

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