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「村上内蔵宛消息」

沢庵宗彭

  • 「村上内蔵宛消息」
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作家名
沢庵宗彭
作品名
「村上内蔵宛消息」
寸 法
本紙:30.4×66.6cm
総丈:120.3×74.4cm
手 法
紙本・墨
制作年
12月14日
備 考
・和州…小出大和守吉英(1587-1666)江戸前期の大名。但馬出石藩小出家第二代当主。沢庵に帰依。 
・袖の露…「暮れかかるむなしき空の秋を見ておぼえずたまる袖の露かな」〈新古今集〉袖にかかる露。袖が涙にぬれるたとえ。
・村上内蔵…不詳。沢庵の帰依者か。
解 説
【読み】
  小左衛門殿御座候ハハと申
  御事とも毎度御入候
  面に物語申度候
先年已来久不申通候
愚身此国山中之事故
いつかたよりの御左右も不承候
此度御状給候其国御安堵之由
承於此方令欣悦候御親父
之御事毎事申出存出
のミに候和州今程在国にて候
自然懸御目候事も御座候
細〻者不罷出候御状給候事
御物語可申候将又書物之
事承候間即調進候
今程書物とも一向に不仕候
へとも御成人候て御用被仰
越かと存昔に帰り袖之露
と花入漆書にしたて即書三
字候了期後音候恐〻不悉
 十二月十四日(花押)
村上内蔵殿    宗彭
     御報

【現代語訳】
先年以来、長らくご無沙汰をしております。私はこの山中にいますから、どちらからのご連絡も受けておりません。このたびお手紙をいただき、ご領地を安堵された由、喜ばしいことです。父上の事はいつも話にのぼるのばかりです。小出大和守吉英公は今在国(泉州カ)していますので、お目にかかることもあるでしょう。たびたび行くわけではありませんが、お手紙はいただきますので、お話ししたいと思います。さて、書き物のことを承りましたので、すぐに書きます。今は書き物はまったく書いていませんけれど、御成人なさって御用命なさるのかと思いますと、昔が思い出されます。「袖の露」と花入に漆書きに仕立てて、三字を書いたところです。また、お手紙を書きます。
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