「今村喜平次宛消息」

伊達政宗

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作家名
伊達政宗
作品名
「今村喜平次宛消息」
寸 法
本紙:32.0×49.0cm
総丈:114.5×50.2cm
手 法
紙本・墨
制作年
元和年間(1615年~1624年)の後半から寛永年間(1624年~1644年)の早い頃
備 考
・今喜平次…今村喜平次。この時は政宗の小姓を務めていたのではないかと思われる。
喜平次は容貌が良く、政宗に小姓として用いられたという。のちに、政宗に「寵幸」を受け若くして死去した大浪次澄の跡を継ぎ、大浪( 宇右衛門/ 十太夫) 次重と称す。
・『仙台市博物館調査研究報告 第43号』
 掲載作品No.新12
根之白石ねのしろいし(根白石)…現在の仙台市泉区
 根白石のあたり。
解 説
【釈文】
  以上
其身機色如何候哉此中者
根之白石川獵に参へ
一段之仕合共にて一昨晩
歸城候萬々登城候砌
川獵之様子をも語
可申候かしく
   廿九日
(捻封ウワ書)
「            ゟ
 (墨引) 今喜平次殿  政宗 」

【読み下し】
其の身、機[気]色(きしょく)如何(いかが)候哉(そうろうや)。此の中(うち)は根白石(ねのしろいし)へ川猟(かわかり)に参り、一段の仕合せどもにて、一昨晩帰城候。万々(ばんばん)登城候砌(みぎり)、川猟の様子をも語り申すべく候。かしく。以上。
二十九日
「 今(村)喜平次殿 政宗より 」

【(意)訳文】
その方の身体の具合はどうですか。この間は根白石へ川狩りに行き、たいそう魚が獲れて満足し、おとといの晩に仙台城へ帰ってきました。〔その方が〕登城してきた時に、川狩りでのことを含めて、色々と話を聞かせましょう。以上。(日付以下略)

・今喜平次…今村喜平次。この時は政宗の小姓を務めていたのではないかと思われる。喜平次は容貌が良く、政宗に小姓として用いられたという。のちに、政宗に「寵幸」を受け若くして死去した大浪次澄の跡を継ぎ、大浪(宇右衛門/十太夫)次重と称す。
・根之白石(根白石)(ねのしろいし)…現在の仙台市泉区根白石のあたり。

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