「三桃図」
岸田劉生
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- 作家名
- 岸田劉生
- 作品名
- 「三桃図」
- 寸 法
- 本紙:68.0×22.2cm
総丈:147.9×32.9cm - 手 法
- 紙・墨・着色
- 制作年
- 1925年(大正14年)
- 備 考
- ・画面左に「大正乙丑歳初夏劉生画人写」
・画面左に印「劉生印」「隠世道寶」
・共箱
・劉生の会登録証書
【翻刻】
柴文緗核露華鮮浣出崑
崙玉井泉誰説長生須大薬
甘分瓊実巳僲々種得西池核
幾枚三千年後結霊胎如何
相対多余味曾向天台飽
啖来 十竹斎
大正乙丑歳初夏劉生画人写 印[劉生印][隠世道寶]
【大意】
桃の実には紫色の文様があり、あさぎ色の種、露がきらきらと輝く
まるで、仙人の住む崑崙山の玉井の泉で洗ったよう
長生のためには大そうな仙薬が必要なぞと言うものがあるが、そんなことはない
味そうなこの玉にも似た実を割っただけで、はや身は軽く、空中に浮ぶよう
西池のほとりに幾つか種を植えることができた
三千年の後にはきっと霊妙なる実をつけよう
それにしてもこの実を見ているだけであの味がよみ返ってくる
かって天台山で仙人からもらい、たらふく食べたあの桃の味